緒方拳死去
緒方拳が亡くなっていた。
思い入れはない。
復讐するは我にありという映画の緒方と、
昔のNHKの大河ドラマだったか、秀吉を演じた緒方しか、記憶にない。
WIKIを見たら、大河ドラマが65年だ。
子供だったが、何か、印象に残っている。
新国劇あがりというのも知っていたが、新国劇?という偏見が俺にはあって、
あまり、興味がなかった。
増村保造の映画にも出ていたのか。それは知らなかった。
増村の大映での映画は題名からして、怪しいものが多いのだが、
渥美マリの主演の映画をちゃんと見たら分かる。
きちっとしているのだ。
渥美マリのきゃんきゃん声と一本調子の演技が災いしているのかも知れないが、
ドラマもしっかりしているし、話はつまらないのだけど、何かあるのですよ。
しかし、テレビのガードマンはともかく、赤いシリーズやスチュワーデス物語、
あれはない。いくらなんでも。
渥美マリの映画あたりで、終わっていたのかな。勝プロともやったのだろううけど。
また、緒方拳がなぜ、大映の増村なのか、これまた、分からない。
そして、
一応、劇場で、リアルタイムで、
復讐するは・・を見た。
今村昌平の好きな骨格ものですね。
人間の肉や皮をはいだものという意味です。
特に、緒方が演じる主人公の無機的で、かたくなな殺しですね。そういうシーンは
すごいと思うのだが、
どうしても納得がいかないのが、ラストシーンなのです。
今村昌平はいつのまにか、カンヌで二度もパメラドールを受賞し、偉い人になってしまtったが、ああいういきなり、観念的で、ダサいシーンをもってくる。
それ以前のフィルムが汗をかいているような映画とは違い、やりきれないダメなカットをわざわざラストにもってくるのですよ。
あれで、すっかりと萎える。
緒方の迫真の演技がそこで、切れてしまうような感じ。
緒方の走り方とか、この映画では獣のような感じになっていて、
すごく、直感的、しかし、くるものは確かにある。
清川虹子演じるおばあさんとたたずむ、あれは競艇場だったかな、
あれは気味が悪い。
あのたんたんと獣を撮っている感じと、緒方の演技がずっとぴたりと同期していて、
ラストがあれだ。
三国と倍賞との2ショットも実に官能的で、今村らしい。
だが、フィルムは汗をかいていない。
いつごろからか、カンヌで認められてからかな、汗がない。
におってこない。むせるような感じ。
それがなくなっていた。
復讐でも、緒方はそれっぽいのですよ。
でも、最後まで、におってこない。
汗をかいたら、誰だって、くさくなる。
時間が経つと、段々とくさくなる。
出演している俳優はみなくせがある。
すごいキャスト。
俺はアノころ、緒方拳がそんなにすごい役者には見えなかったのだが、
今、思えば、緒方が獣のように、フィルムの中でふるまっていることに
あまり気づかなかった。
これはみな、記憶をたどって、思い出しているのだが、
緒方って、常に力演するでしょう。
太平記もそうだったような気がする。
にぎりめしを食べるシーンがあったと記憶しているが、
あの食べ方。
でも、なんで、新国劇からだったのだろうかね。
それで、関係ないが、竹早高校なんだ。
多くの人がショックだったようだが、
数年後、緒方は結構なポジションにいるのかも知れない。
真面目で、追求していく感じ。
松田優作の晩年に似ている気迫かな。
なんか、緒方の復讐するは・・を思い出してしまったよ。
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